僕らの糸魚川

東京から新潟県糸魚川市まで、総走行距離300kmを走る自転車イベント、東京→糸魚川ファストラン・クラシック。今年で43回目の開催、そのうち、13回参加している。秋のリレーで走るファストラン・スポルトは15回開催、チーム2バタとしては2010年から参加しているが、今年、山梨のバイパスを一緒に走っていた京都、チームレグルスの山下さんが、帰り際に2014年版のブルーレイをくださった。春の糸魚川を2004年から撮り続けているDVD、2012年からはブルーレイになって11作品。その全作品を後日送っていただいて、連日見続けている。ありがちな内輪の走行記録というより、凝った編集がされた、きちんとしたドキュメンタリー作品になっている。自分が毎年参加しているイベントだけに、「水曜どうでしょう」より数段面白い。この年は向かい風強かったなぁ、とか、この年は真夏みたいに暑かったなぁ、とか、出演者と同時体験をしている動画はなかなかない。全11話を、来る日も来る日も、すべて3回以上見続けた。なんだか、作り物のテレビなんか、まったく見る気になれなくなった。昨年から、タイトルバックは「僕らの糸魚川」。この動画は、糸魚川を愛する人たちが、どれだけこの一日を特別な日として楽しんで、慈しんでいるかの貴重な記録。脚が痛くても、腰が痛くても、ひたすらペダルを回す姿に感動しそうになるが、いったい何に感動しているのかはよくわからない。自分だってヨレヨレになって走っているし、何に向かって走っているのかはさっぱりわからないし。もう何年も前、姫川からラストの直線3kmで、椅子に座ったおばあさんが拍手をして応援してくれていたことがあった。「元気をもらってるよ、がんばって」そうなのかな、ただ走っているだけで、誰かを元気にできるのか。