糸魚川304km

今年も5月の自転車イベント、東京-糸魚川クラシックに参加した。山梨市のスタートとなって2年目。スタート地点まで100km以上の距離になり、前日の金曜日はみな休みをとって移動日としている。新宿からかいじ111号に乗り、約2時間。山梨市の駅に着いて、自転車を組み、ホテルへ移動。早めの夕食を済ませて、就寝。といっても、起床が午前1時半なんていう時間なので、当然眠れない。横にはなるけれど、眠ることはできずに、3時7分のスタートを迎えた。最初のスタートが3時ということで、沢山人がいる。去年はなんの間違いか、5時過ぎのスタートで、速い人ばかりの組なので、走っていても人に会わず、エイドも人が少なくて、寂しい一日だった。今年は、知り合いばかりの組でもあり、スタート後、200kmまで複数の人数で走ることになった。20号から19号へ進むが、去年はほとんど向かい風だったのが、今年はなぜか追い風。しかも、車の多い19号も早朝のためにかなり飛ばせる。ストレスなく、安曇野を越え、山間部へ入っていく。信州信濃の緑を眺めながら、大岡のエイドをめざす。時々、他のチームとパックになって、先頭交代しながら飛ばす。今年は走りやすい。大岡のエイドでちょうど半分。エイドでは三奈ちゃんがスタッフをやっていた。いなり寿司とおにぎりを頬張って、出発。ここから、妙高までは上り区間でもある。長い長い上りを過ぎ、三つ目のエイドはセブンイレブン。暑さのためか、みなアイスキャンディを食べている。ここからまだ80kmはある。しばらく上って、妙高から日本海までは飽きるほどの下り。しかも、路面はチェーンでガタガタ。人はいないし、風景は変わらないし、とにかく飽きる。腰も頭も痛くなってきた。海岸線の8号に向かうまでに痛み止めを飲む。信号待ちをしていたら、車の助手席から女性が、「どこまで行くの?」「糸魚川です」「じゃ、うちの近くだ。糸魚川のどこ?」「ホテル~!」なんていう会話を交わす。沿道から何度か声援も送られた。やっと海沿いの8号線に出たが、ここからゴールまでも40km以上ある。でも、この道も今年は追い風基調だった。長い長い海岸線を、行けども行けども糸魚川街道の標識は現れず。いったい何時に到着できるのかなあ、ともはや思考能力の衰えた頭で考える。コンビニの度に男達は吸い込まれて休憩に行く。いくつもの信号を越えて、やっと148号の標識が見えた。あともう少し。ホテルのアーチが見えて、「おかえりなさーい」と出迎えてもらった。やれやれ。今年は去年より50分早い、13時間22分。ゴール近くで座っていた昨年チャンプのひづる様に出迎えられ、「長すぎる!」と言うと、「去年も言ってたよ」。そこから、一年間にあったチャンプの話を聞き、温泉へ。ゴールはいつかやってくる。今年も帰ってこられて、本当によかった。