ハート・ロッカー

今年の正月に弟から借りたままになっていたDVDを、午前中のハーフ出場で午後が空いてしまった日曜日に見た。ブッシュが起こしたイラク戦争、そこで爆弾処理にあたった米国兵士の話。アカデミー6部門に輝いたキャスリン・ビグロー監督の戦争映画である。始まりから、防護服を付けた班長による爆弾処理の場面。そして、爆死。この緊迫感が2時間続く。タイトルロールで、「The war is the drag.(戦争は麻薬である)」と流れる。新しく着任する班長のジェームスが、まさに爆弾処理ジャンキーのような男。ラスト近くで、スーパーで買い物をしたり、料理をしたりする家庭に戻ったシーンがあるが、戦争場面と対比すると、まるで生気のない顔をしている。そこにカットインされる、再びの任務の場面。緊張と高揚感にあふれた、まさに中毒患者の顔。戦争映画の兵士、時代劇の武士は、文句なしにかっこいい。つねに死と隣り合わせにいる潔さなのか、極限を生きる緊迫感がそうさせるのか。「燃えよ剣」の土方歳三や、坂本龍馬はかっこいいけれど、果たして現代に生きていたら、何をやっているのだろうか。ITベンチャーでも起業して、法を犯して投獄されていただろうか。いずれにしても、あの時代の生き様はできなかっただろう。