アジアの映画

建国記念の日、砧公園の外周を走って帰ってくると、NHK-BS3で「七人の侍」を放送していた。2時間40分のフルパッケージ、中盤には「休憩」の文字でインターバルがある。長い、そしてモノクロ。全体的にかなりヘビー。公開は昭和29年、ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞という、言わずと知れた「荒野の七人」のリメイク元。何度か断片的に見ただけだったので、改めて見てみると、この映画の画力(えぢから)は圧倒的。名場面と言われる泥だらけのラストシーンもさることながら、三船敏郎、志村喬、木村功、稲葉義雄の顔の力、なんといっても三船敏郎のインパクトは言わずもがな。撮影の力もすごいので、このモノクロ映画をフルで見続けると、疲れる。お腹いっぱいという感じ。黒澤明は不滅だ。そして、アカデミー賞では、作品賞に韓国映画「パラサイト」が受賞。ポン・ジュノ監督は、「殺人の追憶」「母なる証明」でも話題になったが、まだ見たことがなかった。そのポン・ジュノ監督の「ほえる犬は噛まない」を見た。韓流ドラマは随分見たけど、韓国のドラマは結構エグイ洒落も効いていて、なかなか面白い。この映画も、出だしから、なかなか風刺が効いているのだった。森田芳光監督の「家族ゲーム」を見た時のような衝撃。場面場面の画力が、こちらも強い。画面がきれいだ。他の映画も見てみたくなる、ポン・ジュノの世界。